新潟古老雑話 |
ほんに、おもっしえて〜! . |
昭和8年5月15日印刷 昭和8年6月15日発行 編著 鏡淵 九六郎 発行者 浦野 左右太 発行所 新潟 温古會 平成3年5月19日覆刻出版 監修 新潟明治大正文化研究会 代表 蒲原 宏 新潟県民俗学会々誌『高志路』 300号記念出版 発行所 新潟県民俗学会 . |
t-nouchiの一押し! . |
<ほんにおもっしぇ〜本!> 昭和8年に発行された「新潟古老雑話」は 鏡淵九六郎という方が書いた本なんですけれど、 現在、私が持っているのは平成3年に 新潟県民俗学会の方々によって覆刻出版されたものです。 今でも本屋さんに売っているのかは、わかりませんが 見つけたのは古本屋さんなんですよね。 鏡淵さんは明治2年の生まれ、医師でもあり、 新潟市史料調査委員でもあったそうです。 本の内容は名前の通り、九六郎さんが古老の皆さんから 聞き書きした幕末から明治にかけて新潟で起きた出来事が 紹介されているもので、昭和6年から1年半、 新潟新聞に掲載されていたものなんだそうです。 白山神社や蒲原浄光寺等、現代でもその名を耳にする事のある 「寺社仏閣」のお話、毘沙門島や湊町、税関(現新潟市郷土資料館)等が 出てくる「住地建物の変遷」や「名所」 その他、新潟で起こった事件や名物人、いいつたえ、等々が 多数紹介されているんですけれど、 どのお話も、古老の方々の活き活きとした話っぷりが伝わってきて、 郷土史の勉強になるだけでなく、物語としても面白い内容なんですよね。 思わず「プッ」っと吹き出しそうな内容もチラホラ、、、 「西福寺とんとき和尚」「眼力の見せ物」の話とか、 「清水のお貞」のオチは最高〜!っす。 古本屋さんとかで、たま〜に見かけますが、 図書館の郷土史のコーナーでも読む事は出来るので 興味のある方は是非どうぞ。超オススメの一冊です。 ちなみに、作者の鏡淵九六郎さんは 昭和15年(1940年)77歳で亡くなられ、 新潟の下町、日和山共同墓地内に葬られたそうです。 こんなに面白くて価値のある本を残してくれた 鏡淵さん、そしてこの本を覆刻して下さった 蒲原 宏 先生に感謝です。 th@nks :−) . |