ある池のものがたり
砂丘物語1.2


↑砂丘物語1.2   
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         ある池のものがたり


素晴らしい絵です
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ある池のものがたり
昭和61年10月発行
著者  三芳悌吉
発行所 福音館書店


砂丘物語1.2
平成8年5月発行
著者  三芳悌吉
発行所 福音館書店
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t-nouchiの一押し!
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三芳悌吉さんの目から見た下町

ある池のものがたり」は
昔、銀行の待合いスペース(歯医者さんだったかな?)に
置かれていたのを読んだ記憶があるもんで、
古本屋さんで発見した時は何故か懐かしかった
本なんですよね。


砂丘物語」は新潟絵屋さんで
三芳悌吉さんの展覧会が開催されたとき
買った本なのですけれど、その時初めて
「ある池のものがたり」と同じ作者
だった事に気が付きました。


 残念ながら絵屋さんでの展覧会の一寸前、
2000年に三芳さんはお亡くなりになりましたが
これらの素晴らしい本を残して下さった三芳さんに
感謝です。

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福音館のかがくのほん
ある池のものがたり」は

新潟市西大畑町のカトリック教会脇に
あった池(
偉人池)の誕生から消滅までを
を三芳さんの素晴らしい絵によって
描かれた絵本です。

どっぺり坂の上の辺りから見た
砂丘が続く
100年以上前の新潟町の様子から始まり
(寺町の街並みや日和山もバッチリ描かれてます)
教会の建設、池の誕生(教会で掘った
井戸になったそうです)
現在残っている
カトリック教会礼拝堂建設の様子や
現在の西大畑町どっぺり坂の上からの眺めまでの
およそ
100年間の新潟の様子
描かれています。

絵本の素晴らしさもそうですけれど、
歴史的資料としても
価値ある素晴らしい本なんですよね〜。

お薦めの一冊っす。(古本屋にて発見)


 「
砂丘物語1.2」は

新潟日報に
1977
8月15日から10月31日まで
連載されていたものです。

内容は、明治43年に東京で生まれ
新発田、そして新潟の下町へと
移り住んだの三芳さんの
幼少時代思い出
素晴らしい絵と文章
描かれている本です。

この本のすごい所は
大正、昭和初期の新潟の様子や、
今現在私の住む下町(しもまち)の様子が
三芳さんの素晴らしい絵に
よって再現されている所なんですよね。

特に私が嬉しかったのは新潟市
横七番町にある
龍照寺さんの「
地獄極楽」(胎内巡り)の様子が
描かれている事なのでした。

新潟遊廓にも近く、
その昔は門前も賑わっていたという龍照寺さんの
本堂下にあった「
地獄極楽」については
父親や年輩の方々のお話や、
沢村洋さんの
新潟古老百話」等で聞いたり読んだり
していたのですけれど、
現在は見ることは出来ないんですよね。
(何でも新潟地震の際に埋まってしまったのだそうです。)

しかし、三芳さんの描かれた絵によって
当時の様子がイキイキと、よみがえって来る
何だかそんな感じのする一冊ですねぇ。

他にも日和山こんぴら通り
日和山浜、砂丘、市場の様子等々が
描かれています。ううっ!感動!

皆さんにもこの本を
片手
今の下町を巡り歩いてもらいたい
なぁ〜なぁんて思う一冊です。

超!お薦めの一冊よ。(新潟絵屋さんにて購入)
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www.najiranet.com
2001
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